ダレン・シャン シリーズを語る

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ダレン・シャン シリーズをご存じだろうか ダレン・シャンとは 児童向けの

ファンタジー小説で私も中学生の頃 ドはまりした作品だ

当時ネットを持っていなかった私ですが 毎巻おまけに入ってた 感想・イラストコーナーのチラシがあり 本作がよほど愛されていたのを覚えています

何分漫画以外の本がめったに読まない私が(中学当時) 夢中になって読むのがこのシリーズのすごい所です

この作品の魅力をなるべく 重大なネタバレは避けて語ろうと思います

・作者の名前も ダレン・シャン

この作品の著者は ダレン・シャンさん イギリス生まれで子供の頃 アイルランドへ引っ越しています。元々 このシリーズは1巻で終わる予定だったが出版社から

依頼があり長編シリーズとなりました

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かなり前の写真になるが この方です とっても人あたりが良さそうですね

ちょくちょく日本にきていたらしいのですが 当時子供だった私は 旅行する金も知識もなかったのが本当に悔しく思ってる

現在はそもそ作家を続けるいるのかネットをググってもほとんど情報がなく心配しています Twitterでも発信しましたが 情報を持ってる方どうか 提供お願いします

でこの作品 作者と主人公も 同じ名前なのは意味はあるのか・・のですけど

基本関係ないと思いますが 本作のラストを考えると 当たらずも遠からずということでしょうか・・

大まかなあらすじ

まず ダレン・シャンとはどんな 物語かおおまかに説明すると ごく普通の少年だったダレンが友達のスティーブを助けるために ラーテン・クレスプリーという

バンパイアの手下になると条件に 半分人間半分バンパイア 半バンパイアとなり数奇な運命を辿る物語となっています 本作は児童書ですが かなりダークよりな描写が多いですが 世の中目をつむってられることばかりじゃないと感じさせる作品でした

バンパイアとして生きるということ

このダレン・シャンの世界のバンパイアは 決して化け物ではありません

姿は人間のままだし腕力だけなら 人間の何倍も強いし 特殊な能力がないこともないのですが 「高潔な生き物」だと本作では言われています

人間と関わっていないわけではないのですが 必要以上に干渉はしません

バンパイア一族は 厳しい掟の中で生きており 弱い者は生きのこれない 過酷な世界にダレンは生きることになるのです

ダレンの成長

このシリーズの魅力に主人公のダレンの成長にあります

ダレンは1巻では普通の少年であり友達のためとはいえ 不本意にバンパイアになったにすぎず 初めはクレプスリーを憎んでいました

最初は クレプスリーとはギスギスした関係でしたが 困難を乗り越えるごとに

2人に信頼関係が生まれ ダレンにとってクレプスリーは親友であり父親のような存在になっていきます。このクレプスリーがダレン・シャンでも主人公を越えるほどの

人気キャラクターであり むしろなぜ1巻ではあんな嫌らしい奴だったんだと疑問に残る位でした(実はこれには理由があるのですが・・本編の重大なネタバレが含むので言えません)

他 ダレンは バンパイアとしての人生を受け入れていきますが 一族の掟に疑問を持ったり 立場が上の相手でも意見をいったり(バンチャ元帥に説教するシーンとか ちょっとヒヤヒヤした) 精神的にも大きくなっていきます

とはいえ 最後まで自分の運命に翻弄されるダレンには心が痛むこともよくありました

先が読めない展開

このダレンシャン とにかく先が読めない展開が多く「一体次回ではどうなるんだ」と毎回ハラハラさせられました 予想外のキャラクターが裏切ったり もう出てこないだろうと思ってたキャラクターが再登場したり ダレンが意外な立場になったりと 

これほど次巻が楽しみな小説はありませんでした。

そしてこの作品のラストへのターニングポイントである「9巻夜明けの覇者」です

ちょっとネタバレになりますが 最後にすっごい絶望が待っていて

これほどの主人公サイドの完全敗北を見たことがありませんでした

詳細は言えないけど この巻で読むのやめようと思った方もいるとかいないとか・・

このシリーズ4カ月に出てましたが 読み終わった後の次の発売日はいつになるんやと

待ちかねた日々が懐かしいですね・・(当時ネット環境がなかったので発売日の詳細を知る術がなくモヤモヤしてました)

とにかく 主人公が死ぬのではないかと思うほど(実際死にかけたこともある)

のハラハラドキドキするストーリーです

伏線綺麗は回収される

この物語は多くの謎が出てきます バンパイア一族の起源とは ハーキャットの前世

は誰か、血の石とは何か、この作品には 未来を見ることができる重要人物が何人か

出てますがなぜ自ら未来を変えようとしないのか? ほとんどの謎は回収されます

ちょっと終盤につめこみすぎた感はあるのですが

シリーズ化の予定がなかったとは思えないほど矛盾点はない長編小説だったと感じます

結末の捉え方

今作の終わり方は人によって ハッピーともバットとも言える結末ですが

自分はあれしかなかったと感じています 賛否両論あると思いますが

この物語が終わった時 すごく寂しい気持ちになり 自分はこれほどこの作品が好きだったことが実感できたことや 自分にとってこれを越える小説はもう出ないだろうと

思いました(実際出ていない)

気になった点

自分にとっては一番の小説ですが やはり今でも気になってる所はある

・ダレン以外の内面

このシリーズは全てダレンの視点で書かれています。そこが魅力でもあるのですが

こういう一人称だと 他のキャラクターの内面を描くことができません

キャラクターの心理描写もダレンが想像できる範囲のみであり 本当の所はわからないのがちょっとモヤモヤしてました

当然ダレンから見た世界なので ダレンがいない所で何が行われていたか 知ることはできません それでも作者は工夫して世界観やキャラクター達の魅力を出していことはすごいと思います

・実は20巻の予定だった!??

本作は12巻ですが 実は初期の頃 全20巻の予定だと出版社から声明があったのです これは長い間ファンの間でも信じられてきたのですが 11巻の最後に

「終わりのない物語はない ダレン・シャンは12巻 運命の息子を持って幕を閉じる」

という文章に衝撃を受けたのは私だけではないはずです 11巻もけっこうショッキングなシーンがあったのですが それ以上に20巻だって言ったじゃん・・という絶望がありました。 しかしこれはウソではなく ダレン氏の考えが途中で変わってしまったのです。私も今思えば 12巻で綺麗に終わってますし むしろこれ以上引き延ばしようがない程 本作はクライマックスだったので これで正解だと思ってます

むしろあれ以上なにをやるんだという・・でもギリギリまでこれを言わなかったのはなぁ・・

外伝作品紹介

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ダレン・シャン外伝

ダレン・シャンのファンブックのような本で ダレン以外のキャラクターの視点を

描いた複数の短編小説と著者のダレンの インタビューが載っている

盛りだくさんのファンブックです

ダレン・シャンは 僕が考えた話ではなく(見つけた)物語」とダレン氏が語ったり

どうやってダレン・シャンは生まれたのか かなり貴重なエピソードを見ることができます

実はこれ9巻の後に発売されたんですけど

「外伝やるなら 本編早く見せてくれよ!」と思いました。ですが自分的には何度も見返すほどの満足できるファンブックでダレン氏の人柄を見ることができたのもよかった

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ダレンシャン前史 クレプスリー伝説

ダレンの師である クレプスリーの若い頃を描いた外伝

クレプスリーの人生は 本編で断片的に語られてますが この作品で丁寧に

彼の200年の人生が描かれます あるキャラクターの意外な過去など 本編とリンクする所もあり 最後にダレン・シャンに繋がるのはとてもよかったです

詳しい感想は後ほどやるかもしれない・・

コミック版 ダレン・シャン

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少年サンデーで連載されていた 漫画版ダレン・シャンです

こちらも12巻という制約があったのか ちょっとダイジェスト気味になってしまいますが 他の登場人物の内面が描かれたりなど 漫画版だからこそできる表現がいくつか

見られます。個人的にがラストに漫画オリジナルの補完がされてますが

あれは本当に原作を越えたと思っています 画力も構成も素晴らしかったし・・

ただキャラクターについては「イメージと違う!」という批判もありました

映画版 ダレン・シャン

正直これは語りたくもない 黒歴史なのですが・・

1~3巻の内容を詰めこんだ内容で原作には「モンキーガール」という

オリジナルヒロインが出てきた時点で映画館から帰りたくなった

続編は空白になってるし 本当にファンとして許せない作品です

 

おまけ デモナータ シリーズ

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ダレン氏の ダレン・シャンシリーズの次に書いた長編小説

悪魔との闘いを描いた 非常にグロテスクなシーンが多く 正直おすすめしずらいのですが 主人公が3人いたり ダレン・シャンではできなかった工夫がされています

 

いかがでしたか?ダレン・シャンシリーズは けっこう前の作品ですが 自分でもこんなに当時のことを覚えていてびっくりです

もしこの記事を見て興味を持ち読んだら感想を聞かせてもらえるとうれしいです